ドラッカー「8つの習慣」(中編)「アクションプランをつくる」
今日も【ドラッカーの「経営者の条件」・8つの習慣(前編)】につづいてお話をしていきます。
(前編)で(1)なされるべきことを考える習慣。(2)組織のことを考える習慣についてお話してきましたが今回は「8つの習慣」の続きです。
[toc]
再度「8つの習慣」とは
もう一度、「経営者の条件」で必要とされる「8つの習慣」をふりかえってみます。
1)なされるべきことを考える習慣。
2)組織のことを考える習慣。
3)アクションプランをつくる習慣。
4)意思決定を行う習慣。
5)コミュニケーションを行う習慣。
6)機会に焦点を合わせる習慣。
7)会議の生産性をあげる習慣。
8)「私」はではなく「われわれ」を考える習慣。
という「8つの習慣」です。

今日は、3番目の
(3)「アクションプランをつくる習慣」についてお話を進めていきます。
「アクションプランを否定する中小零細企業のトップ」
私は、過去に顧問先1000社の大手会計事務所で長くプレイングマネージャとして仕事をしていましたのでたくさんの中小企業の社長様とお話をする機会がありました。そういった社長様に「アクションプラン」=「事業計画書」➡「行動計画書」をつくりませんか?ともちかけても、ほとんどの社長様は、いやな顔をして、関心をしめしませんでした。
その理由の最たるものは、
「アクションプラン」を作ったとしても、現実は日々変化するから、そのとおりにいかないもんだよ。そんな机上の空論みたいなことを言わないでくれよ」
という方が多くいました。
「アクションプランの本当の意味」
たしかに、この現実は、「アクションプラン」を作った時点とそれから半年先、1年先のビジネス環境は予想がつかないほど変化するものです。それでも多くの成長企業で「アクションプラン」を作っているのは、それはそれなりのメリットがあるからです。
「アクションプラン」を作るとは、自社の「強み」「弱み」「機会」「脅威」を冷静にふりかえって
、
1、望むべき結果、
2、予想される障害
3、必要となる修正
4、チェックポイント
5、時間管理上のポイント
をできるだけ現実に落とし込んでいくことですから、いわばリスク回避のシュミレーションの役割を担っています。
もし、半年先、1年先に不測の事態が生じたとしても、「アクションプラン」を作ってある企業と作っていない企業ではその対応の仕方に大きな違いが生じます。
わかりやすく言いますと「アクションプラン」を作っていない「経営者=リーダー」は、不測の事態を外部環境が悪化したからという犯人捜しで整理をつけ、業績がおちこんでも、その後の対応策にスピード感がかけるという違いがあります。反対に、「アクションプラン」を作っている企業は、リスク対応のシュミレーションも行っていますから、危機に対する対応が迅速になります。
もう一度、「アクションプラン」作成のポイントについて考えてみます
アクションプランを作るとき「経営者=リーダー」は、
「アクションプランに必要な2つのポイント」
第1に
「今後1年半あるいは2年間、自分は何によって貢献すべきか」
「いかなる成果をもたらすべきか」
「それはいつまでにか」
を考えなければなりません。

第2に
行動の制約条件を考えなければなりません。
このポイントは
「倫理的に正しいか」
「組織内で理解を得られか」
「組織としてのミッション、価値観、方針に合っているか」
を考えなければならないということです。。
もし、この「問いかけ」に対しての答えが正解だとしても、それだけで成果が約束されるわけではありません。
かといって、この「問いかけ」を無視した場合はまちがいなく「間違ったもの」、「成果は期待できないもの」になります。
「アクションプランは変化させるべきもの」
次にドラッカーは大勢の中小企業の「経営者=リーダー」に向かって、
「アクションプランを教条的に固定化することは危険である」と戒めています。
「計画を守り通す!」
と「頑なになることは成功と縁遠くなる、最大の要因になる」
と指摘しています。
「アクションプランとは意図であって、絶対の約束ではない。・・・----これは頻繁に修正すべきでものある」
特に,「アクションプラン」が動き始めて「成果」がではじめると周囲の環境が今までと変わってきます。
当然ながら、「アクションプラン」もそれにあわせて修正を加えていかなければなりません。逆の場合も、同じです。
繰り返します
「アクションプランを教条的に固守し、それにあまりに拘束されるべきでない」。アクションプランは「柔軟性」を当然のものと考えていかなければならない。」
これは、特に日本人は、「生真面目である」ため気をつけるべきポイントです。
次に
「アクションプラン」は「成果」と「期待」を「照合」するためのチェックポイントの性格を持ち、それは中間期と最終時期には必ず行わなければならないと指摘しています。
「決めっぱなし、やりっ放し、では意味ある成果は生まれない」
そしてアクションプランには
「「時間管理」の要素を組み入れて、はじめて現実の成果として形になっていく」
と念押ししています。
これは「計画=PDCA」
「PIAN」「DO」「 SEE」の流れを当然、組み込んでおくべきことで、これによってはじめてアクションプラン」だといえると念押ししています。
最後に、「「アクションプラン」は
「行動に移さなければなりません」
行動に移すとき、以下の4つのことをあらかじめ決めておかなればならない。
1)実行の責任者
2)日程
3)影響を受けるがゆえに決定の内容を知らされ、理解し、納得すべき人。
4)影響を受けなくとも決定の内容を知らされるべき人。
計画を実のあるものにするためにはこんな
「当たり前のことをやるか、やらないか」
というちょっとした違いのなかに成果の大きな違いがあります。
さらにあたりまえですが、意思決定は実行する際の慎重さと同じように
「定期的に見直すこと」
、そうすることで間違った決定も害をもたらす前に修正することができます。
結論めいたまとめは、
「トライ&エラー」を繰り返すということになります。
